体内におけるプロテオグリカンの役割
皮膚や軟骨は、体のなかでも特に弾力のある組織ですが、この組織の細胞と細胞の間(細胞外マトリックス)には、プロテオグリカンやコラーゲン、ヒアルロン酸などの極小物質が高密度でひしめき合うことによってクッション性を保っております。
このため、皮膚や軟骨の保水性・柔軟性・弾力性は、プロテオグリカンをはじめとした細胞外マトリックスによって確保されているのです。
■肌でのプロテオグリカンの役割
肌は、外側から表皮、真皮、皮下組織でできております。
この内、真皮は、肌のみずみずしさや弾力を生み出す、肌の本体ともいうべき組織です。
肌の柱を作るのはネット状のコラーゲン、それを繋ぐのがエラスチン、表皮を作るのがプロテオグリカンやヒアルロン酸です。
プロテオグリカンは、ヒアルロン酸やコラーゲンなどの生成を促す司令塔の役割を果たしており、これによって、若々しい弾力やみずみずしい保水力を維持しております。
■関節でのプロテオグリカンの役割
節々のサポート成分としてよく知られるのがグルコサミンやコンドロイチン硫酸ですが、これらは、体内でプロテオグリカンを形づくる成分のひとつです。
軟骨など弾力をもつ組織においては、プロテオグリカンはコラーゲンやヒアルロン酸などと密接に絡み合って存在しています。
年齢を重ねると、節々に「違和感」や「痛み」を感じることが多くなりますが、これは、軟骨がすり減りって、骨が直接こすれ合ってしまうためです。
プロテオグリカンには、軟骨細胞の元となる細胞を増やしながら、コラーゲンやヒアルロン酸の生成を助け、スムーズな歩行をサポートする機能があります。