ファクタリング契約の必要性
■ファクタリング契約のない通常の商取引
ファクタリング契約の無い通常の商取引では、商品やサービスを提供して、その代金を請求するために、取引先企業に請求書や手形を発行します。
これが売掛金ですが、売掛金の支払い(入金)は通常1∼2ヵ月後の支払いになることが殆どのため、企業はすぐに現金を手に入れることができません。
資金に余裕のない中小企業の場合、現金がすぐに手に入らないとPL(損益計算書)上は黒字でも、運転資金が手元に無ありません。
その場合、金利の安い銀行から資金調達できれば一番良いのですが、中小企業に対しては、銀行はなかなかお金を貸してくれませんし、銀行融資には相当の手間と時間がかかります。このため、急に資金需要が発生した時に対応ができません。
このため、オフィスの賃貸料や社員の給料などの支払いをすることができず、倒産(黒字倒産)してしまうことが起こりえます。
■ファクタリング契約をした場合の商取引
ファクタリング会社とファクタリング契約を結ぶと2∼10%の手数料を取られますが、売掛金をすぐに現金にすることができるため資金繰りは安定します。
このため、資金に余裕がない小規模企業やスタートアップにはありがたい仕組みで、ファクタリング会社からの入金は、ファクタリング契約締結後3∼10日間程度が目安となります。
また、ファクタリングは資金繰りが不安定な小規模企業だけのサービスではありません。
資金にある程度の余裕がある企業もファクタリングを利用することによってメリットがあります。
まず、資金調達先を多様化することによって、リーマンショックによって銀行が行った「貸し剥がし」に対処することができます。
また、急に取引先が倒産や不渡りを出しても、ファクタリング提供企業から売掛金がすでに入金されているのでリスクが軽減されます。