HMBとプロテインの違い
■HMBは筋肉の増加を助ける
HMBは、必須アミノ酸であるロイシンが体内で変換された後の物質です。
タンパク質合成の促進とタンパク質分解の抑制を行う機能があることから、「筋肉の合成を助ける」「筋分解を抑制する」の2つの働きによって、効率的に筋肉量を増やすことができると考えられています。
元々は、医療の現場において入院中の寝たきりの患者に投与して、筋力の低下を抑えたりリハビリをしている人の筋力増加などの目的で使用されていました。
これら効果が発揮されるためには、1日あたりの必須アミノ酸・非必須アミノ酸も含めたすべてのアミノ酸必要量が満たされていることが不可欠な条件です。
HMBは必須アミノ酸のうち単一のアミノ酸(ロイシン)が変化したものですから、これだけを単品で摂取したとしても、他のアミノ酸群が十分量摂れていなければ筋肉の原料としては不十分です。
このため、HMBはあくまで筋肉量維持・増強を助ける目的として効率よく栄養を摂りたい場合に向いています。
■プロテインは筋肉の材料になる
プロテインは栄養成分においては基本的に「たんぱく質」と同義です。このため、プロテインを摂取するのはたんぱく質を効率よく摂るためです。
このプロテインを摂取することによって、体内で分解・吸収され、筋肉をつくる上での原料となります。
プロテインを摂取すれば筋肉がつくのではなく、運動とあわせて長期的にプロテインを摂取してこそ効果が期待できるのです。