薬物療法によるひざ痛の治療
軟骨に栄養を与えて痛みを軽減し、膝を動きやすくする関節内注射や、痛み止めの飲み薬と外用薬による治療があります。
■関節内注射
ヒアルロン酸は、もともと関節内の関節液に多く含まれ、関節の動きを滑らかにしたり、クッションの役割をもつ軟骨に影響を与えたりしています。
「変形性ひざ関節症」では、このヒアルロン酸が減少しています。
このため、注射でヒアルロン酸を直接ひざ関節に注入することで、関節の動きを滑らかにし、軟骨を守るとともに、ひざの痛みや炎症を抑えることができます。
注射は原則毎週1回、5週間にわたって行います。
効果があればその後症状に合わせ2?4週間に1度注射します。
運動療法などと組み合わせることで病気の進行を遅らせ、生活の質を改善します。
膝の炎症などがひどく、水がたまり痛みが強い場合は、ステロイド剤を関節の中に注射します。
炎症の抑制や痛みの軽減が期待できますが、繰り返し注射すると関節の軟骨に悪い影響があることが報告されています。
■飲み薬
痛みや炎症を抑える非ステロイド性消炎鎮痛薬を服用します。
痛みがひどくて動けないようなときに痛みをとるのに有効ですが、長期服用を続けると胃腸障害などの副作用が起こる可能性もあります。
■外用薬
痛みや炎症を抑えるシップ薬や軟膏、ゲルなどの塗り薬があります。