「平均寿命」と「健康寿命」の関係
健康寿命」は国連世界保健機関(WHO)が提唱した新しい寿命の指標で、平均寿命から健康に問題のある期間を差し引いた期間のことで、高齢化が進む日本でも注目を集めるようになっております。
「健康に問題のある期間」とは、日常生活が制限されてしまうような「寝たきり」や「認知症」といった介護が必要になる期間のことです。
すなわち、「平均寿命」から「寝たきり・認知症などの要介護期間」除いた期間は、日常生活において健康上の大きな問題を抱えることなく過ごせることから、これが、健康寿命ということになります。
平均寿命と健康寿命は、算出方法が異なります。
「平均寿命」は、0歳の時点で何歳まで生きられるかを統計から予測した平均余命のことです。
「平均寿命」は、1歳まで生き残る人、2歳まで生き残る人、3歳まで生き残る人と、全ての人の「生存数」を用いて計算されます。
これに対して、「健康寿命」は5歳単位の年齢階級で「健康な人の数」を用いて計算されます。
健康寿命の算出で使われる「健康な人」とは、厚生労働省国民生活基盤調査による、国民を対象にした無作為抽出調査結果が用いられています。
「あなたは現在、健康上の問題で日常生活に何か影響がありますか」という質問に対して、「ない」と回答した人を「健康」とみなして計算されます。